2019年2月26日火曜日

統計の読み方には注意しようという話


このような記事を目にしました。登山者が山でどんなカメラを使っているのかということなどを、山と溪谷社がアンケートで調べたというもの。私は登山も写真撮影もどちらも好きなので、これは興味深い。


内容を見てみると、意外な発見がけっこうあります。


たとえば、山でいちばんよく使われているのはコンパクトデジタルカメラだという(38%)。これは意外。いまや山でもスマホで撮影する人が多いだろうと思っていたのだけど、結果は違うようだ。ちなみにスマホの割合は24%で全体の2位。3位が一眼レフで22%。スマホと一眼の差がほとんどないのもびっくり。


撮影したデータの保管について、ダントツの1位(45%)が「パソコンに保存」というのもわりと驚き。みんな意外と几帳面なんだな。


あとは動画。「撮りたいと思わない」という人が45%もいることも、個人的な体感からすると予想外な結果でした。


がしかし、こういう統計とかアンケートって、結果だけ見てパッと判断するのは危険だと常々思っています。どういうアンケートが行なわれているのか、その背景もよく見て考えないと。


そこで目に付いたのが、アンケートの回答者でした。有効回答者数は3156人。これは十分な数といえるでしょう。


問題は性別と年代。男女比は81:19。男性が圧倒的でした。年代については、76%が50歳以上。つまり、このアンケートに答えた人の8割は50歳以上の男性といえるのです(厳密にはそうはいえないのだけど、まあざっくりと)。


登山者全体のなかで、50歳以上の男性が多いことは確かですが、それにしても8割はないでしょう。女性や50歳以下の男性ももっといるよ。


つまりこのアンケート結果は、50歳以上の男性登山者の実態を表したものとはいえるけれど、登山者全体の実態からするとそれなりにズレがあるんじゃないかと。私が「意外な発見」と感じたのは、そのズレのせいじゃないかと思ったのですが、どうなんでしょうかね!?





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