高校山岳部でひとりひとり各自でビーコンなんて買えんよ。高いもん。そもそも高校山岳レベルでは雪崩遭難の危険をともなう山行はやらないのが前提だ。ビーコンをみんな持っていなかった。だから捜索が遅れたととれる報道はやめたほうがいい。なぜあんな日に訓練を続けたのかを議論すべきだ。— 森山伸也 (@moriyamashinya) 2017年3月28日
ただ禁止するんじゃなくって、いかに行なうかが問題だと思うんだけどな。昔のバイク禁止とあまり変わらん。>冬山登山行わないよう求める緊急通知 https://t.co/FIZWndbGY2 #FNN— Dsuke Inoue (@Climbworks) 2017年3月28日
各地の高体連から各校に通達された登山自粛とか登山日程の見直しとか…いったいなんなんでしょうね。見直すのは違うとこだろ。— 近藤謙司 (Kenji KONDO) (@kenken8848) 2017年3月28日
那須の高校生雪崩事故について、知り合いのライターやガイドがツイートしていました。
「なぜあんな日に訓練を続けたのかを議論すべき」「いかに行なうかが問題」「見直すのは違うところ」。それはそのとおり。私自身も、引率役の人に雪崩についての判断の甘さがあったのだろうと想像しています。そこは追究が必要なところです。
*ここで「追究」という言葉を使いました。あえて「追及」は使いませんでした。
意識の中に「スキー場だから大丈夫だろう」という気持ちが微塵もなかったか。スキー場ならコース上は踏み固められるなど管理されている。故にコース内での雪崩事故は少ない。しかし、コースから外れ新雪を滑りたがる人達が危ない。雪の斜面を滑りながら切ってしまい自らが雪崩を引き起こすことも。— 野口健 (アルピニスト) (@kennoguchi0821) 2017年3月27日
こういう面は多少なりとも意識にはあったと思います。「スキー場だから安全」と。まあ、当日はスキー場は営業を終了していて、すでにスキー場ではなくただの山の中だったわけですが、こういう施設にいると、安全管理のタガがついゆるみがちになるのは、自分の経験からも容易に想像できるところです。
「雪崩注意報」は一つの目安。雪崩注意報が発令されたからといって、全ての場所が同じように危険なわけではない。ただし「危険」か「セーフ」かを見極めるだけの力量が求められる。どんなに気をつけても時に遭難は避けられないが、しかし、今回の遭難は「避けられない遭難」であったのだろうか。— 野口健 (アルピニスト) (@kennoguchi0821) 2017年3月27日
引率役の人はそれなりに登山経験のあった人のようなので、雪崩についての知識がゼロだったとか、まったく無防備に突っ込んだとかいうわけではないでしょう。リスクについて、少々甘く見ていたというのが実のところなのではないでしょうか。
ただ、こういう判断ってそれなりに高度なもので、生徒の命に責任を持つ立場となればなおさら難しいものです。それを一教員に求めるのは酷――というか、非現実的な気がします。山岳ガイドに依頼すれば、リスクの問題はほぼクリアできると思いますが、公立高校の部活動でそこまでできるものなのでしょうか。
そういうことをもろもろ考えて、「安全管理に自信を持てない」と結論づけたから「冬山禁止」としたのではないかな。報道を見ているだけだと、事故→禁止と、短絡的に結論づけているようにも思えるし、なんでもかんでも禁止にしておけば無難であるという考え方はかなりきらいではあるんだけれど、これに関してはしかたがないような気がしています。